奈良の昭和遺産⑥「生駒山上遊園地　飛行塔（生駒市）」（昭和4年製造）

奈良県と大阪府の府県境に横たわる生駒山系の主峰生駒山は標高642ｍ。生駒山上遊園地内にある山頂よりも、もっと高く上がれる方法があります。そうです、飛行塔です。生駒山上遊園地公式サイトには「約30ｍの高さからの眺めは最高！」と紹介されています。

この飛行塔は、1929年（昭和4年）の同遊園地開園当時から設置されています。第二次世界大戦中は軍の防空監視塔として使われていたため、金属類回収令の対象にならず解体を免れました。

設置から90年以上が経ち、これまでに所々改修されてはいますが、基礎や塔体そのものは当時のまま。大型遊具では国内現存最古となっています。
古いからといっても、鉄塔は不動。遊覧するのに「大丈夫かな～」というスリルはなく、むしろファミリー向け。現在、単独搭乗は6歳～で、0～5歳は保護者など15歳以上の付添者と一緒に搭乗が可能です。

4機の飛行機型ゴンドラに搭乗すると、ゆっくりと旋回しながら上昇。西には大阪・神戸のビル群や町並み、大阪湾、六甲山系が広がり、東を向くと奈良の山並み“青垣”などを眺望できます。

生駒山上遊園地は入園無料。飛行塔を見るだけでも入園可能ですが、見上げていると、きっと「飛行塔の上からはどんな景色が見えるのだろうか」と気になって、乗りたくなりますよ。
☆観光スポット