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監査報告書

令和5年度 監査報告書

学校法人 大阪聖心学院
理事会・評議員会 御中

私たちは、学校法人大阪聖心学院の監事として、私立学校法第37条第3項及び寄附行為第16条に基づいて同学院の2023年度(2023年4月1日から2024年3月31日まで)における業務及び財産の状況について、理事会その他重要会議に出席するほか、理事長から学校運営の報告を聴取し、重要書類を閲覧し、会計監査人から報告説明を受け、事業報告書及び計算書類等を調査いたしました。
監査の結果、私たちは、同学院の業務及び財産の状況に関して不正の行為又は法令若しくは寄附行為に違反する重大な事実は認められませんでした。
また、財務に関する計算書類は学校法人会計基準に準拠しており、学校法人大阪聖心学院の2023年3月31日現在の財務状態及び同日をもって終了する会計年度の経営状況を適正に表示しているものと認めます。

令和6年5月24日
学校法人 大阪聖心学院 監事 山崎陽三 監事 田中哲夫

(注)監事 山崎陽三 及び 監事 田中哲夫 とも私立学校法第38条第5項に定める外部監事であります。

法人概要

令和5年度 法人概要 (2023年4月1日から2024年3月31日まで)

  • 名称

    学校法人 大阪聖心学院(昭和30年12月16日法人設立)

  • 代表者

    理事長 小林都代

  • 住所

    大阪府松原市一津屋6丁目12番5号

  • 電話

    072-336-9981

  • FAX

    072-337-1021

  • 設置する学校及び保育所

    星の光幼稚園(松原市一津屋6丁目12番5号)
    新森幼稚園(大阪市旭区新森3丁目3番35号)
    カンガルールーム(大阪府松原市一津屋6丁目12番5号)

  • 役員

    理事 5名、監事 2名

  • 評議員

    11名

  • 理事会

    年2回開催

  • 評議員会

    年2回開催

  • 職員

    60名(星の光幼稚園)
    34名(新森幼稚園)
    9名(カンガルールーム)

事業の概要 <星の光幼稚園>

教育方針

物事を自ら考え創意工夫する力、心身のバランス、やさしい心を柱とする。

教育内容

  • 園庭で元気に遊び、お部屋の中では絵本を読んだり、製作をしたり、椅子にもしっかり座って保育します。
  • 子ども一人ひとりの個性と能力を引き出すために年少組から全員ギルフォード式及びCitoの英才教育で実績を上げています。遊びの中で楽しく学んでいく保育です。
  • そろばん、パソコン、書道、剣道、外国語、絵画、鼓笛隊、器楽合奏、日本太鼓など、保育時間内に特別活動を実施。

園児数

定員 2021年度 2022年度 2023年度
満3歳児 クラス数 2 2 2
園児数 59 57 52
3歳児 クラス数 9 7 6 5
園児数 190 151 138 119
4歳児 クラス数 6 5 5 5
園児数 200 152 149 138
5歳児 クラス数 6 5 5 5
園児数 200 154 150 149
合計 クラス数 21 19 18 17
園児数 590 516 494 458

保育時間

月~金曜日 10:00~14:20

納付金 (満3歳児は3歳児に準じる)

  • 保育料(3歳児)

    年額428,400円(無償化分含む)

  • 保育料(4・5歳児)

    年額380,400円(無償化分含む)

入園時の費用

  • 入園料(3歳児)

    65,000円

  • 入園料(4・5歳児)

    55,000円

  • 入園検定料

    2,000円

  • バス申込金(利用者のみ)

    6,000円

預かり保育

  • 愛和苑(月~金曜日)

    14:30~18:00

  • スポット保育

    14:30~18:00 (1,000円/回)

  • 早朝保育

    7:00~10:00

  • 夕焼け保育

    16:30~18:00

  • 夏期保育

    10:00~15:00

  • 年末年始年度末

    8:00~17:00 ※就労証明書が必要

行事予定

園外保育、保育参観、子どもの日の会、プール、お泊り保育、七夕まつり、盆踊り、運動会、お遊戯会、クリスマス会、おもちつき、かるた大会、展覧会、お店屋さんごっこ、おひな祭り会、お別れ会

施設関係

園地面積 8,295㎡、運動場面積 3,481.2㎡

設備関係

プロジェクター、 桶胴太鼓、かくにん君(送迎バス園児乗降確認装置)他

事業報告

能登半島地震のインフラ回復が進まない中、愛媛・高知で震度6弱の地震が発生し、南海トラフ地震が想起された。4月末にはインドネシアのルアング火山の噴火があり、地殻変動の活動期にはいったような状況が続いている。災害への対応を常に意識しなければならない。
また、国立社会保障・人口問題研究所から将来人口の警鐘が繰り返し発信されている。2023年の出生数が過去最少の75万8631人となり、「こども誰でも通園制度」の実施が示されたことは、園児獲得が、自助による自らの努力しかないと、行政に頼ることは出来ない状況に一層進んだものと考えられる。園児募集については、預かり時間を重視するのか、英語教育等特色ある教育内容を重視するのか、無償化の範囲だけの納付金とするのか?地域事情を踏まえた上、当園の特徴を最大限、浸透させポイントを絞った募集を図ることを思考している。スマートフォンに対応したホームページ作りを充実しながら、丁寧な情報発信をしながら進めることとする。更に、未就園児クラスの充実及び満3歳児入園者の獲得が一層重要になっているので、通年募集の体制に取り組むこととする。
特別支援児への対応をするため、非常勤教職員の確保に努めているが、思うような配置が整わず、クラス運営に支障がでないよう慎重に対応しているが、教職員採用が厳しい状況は変わらず、離職者を出さないよう職場の雰囲気向上に努めながら、教職員組織を安定させることに傾注している。
2025年4月を目途に私立学校法の改正に伴う寄附行為の変更認可申請を行うことになるので、8月頃には、変更案を取りまとめる必要がある。2015年4月より子ども子育て支援新制度がスタートしたが、移行が進み、2024年4月では、7割近い園が新制度に移行し、133園が私学助成で事業の継続を予定している。
自己評価については、確実に実施し公表しているが、その自己評価の内容を、学校関係者評価委員会で十分検討して頂き、別紙のとおり纏め公表に努めた。

自己評価

令和5年度 PDCA サイクル 自己評価

1. Plan(計画)

本年度の重点目標の1点目はより良い共生社会を形成する一環として、自分の自尊感情を高めることに加えて仲間との協力や共感をはぐくむこととした。目標に向かってピラミーデ教育などを含めカリキュラムを工夫した。2点目は、プログラミング教育の専門家の指導を受けて、園児も先生も試行錯誤することを認め合い、思考力の向上に努めることとした。

2. Do(実行)

1 の計画に沿って、カリキュラムを実行した。具体的には、子どもたちも、教員自身もみんな違っていることを認め合い、自尊心をしっかり持てることを目的としたカリキュラムや行事の工夫を行った。
また、昨年度に引き続き、具体物、具体的事象を使ったプロジェクト教育としてのピラミーデ教育を行い、モンテッソーリの研修を受けて指導者資格を得た担当者による充実した指導のもと、物事の仕組みについて実際に体験することでプログラミングの基礎となるような知識としても身につけられるように行った。

3. Check(評価)

いろいろな個性を伸ばすために、ピラミーデ教育は子どもの興味や社会情勢を考慮し、年々テーマを精査してきた。具体物からの抽象思考や幼児自身の積極的な行動が起きて、さらに、友達の称賛の言葉で自己肯定感が高まり、チャレンジする力が高まった。

4. Act(改善)

どれだけ工夫をしても正解のない教材研究において、これからもめまぐるしく変化する社会現象に子どもたちが立ち向かっていけるよう、そして優しい心を持ち続けられるように努力し続けることが大切だと感じている。しかしながら、保護者をはじめ、担任や講師の先生方の協力で、現在考えられる最高の教育を実施できたと考えるため、全体評価はAとした。

自己評価結果公表シート

令和5年度 学校評価 自己評価公表シート

1、園の教育目標

『明るく、健康で、心身共にたくましく、自主的に且つ創意工夫する人間味豊かな人間像を目指し、幼児(初歩)の育成に当たる。』

2、本年度に定めた重点的に取り組むことが必要な目標や計画をもとに設定した学校評価の具体的な目標や計画

令和 5年度も、長型コロナという未曽有のパンデミックで学んだことを子どもたちを守るために生かす努力を必要とした。そのことが、社会的行動を自覚し、お互いを思いやる心が育ち、工夫することで試行錯誤しながら成長し、自尊感情を高めることができるように保育内容や普段のクラス運営も整えていくことができた。令和5年度も困難な状況の中でも、たくましく育ってくれた子どもたち、それを支えて下さった保護者、関係者、教職員の全員に感謝いたします。
さらに、温暖化の影響による夏の暑さに対する防御、犯罪から子どもたちを守る防犯など考えることがたくさんあります。年度末に、大阪府警、松原警察の依頼で「特殊詐欺防止のキャンペーン」に子どもたちが参加して社会に貢献する意義を実感することができたのもとても意義深い経験でした。

3、評価項目の達成及び取り組み状況 評価項目

評価項目 取組状況 自己評価 学校関係者評価
健康管理 園外での活動で、熱中症に配慮を要する日が年々増え続けている。熱中症予防のための研修に参加し対応のアップデートをし、経口補水液を常備し、遮熱の為の可動式テントをり、水筒や園設置のウォータークーラーで水分補給をこまめにする等万全の体制と整えてきた。 A A
安全対策 熱中症に付随して、バス内置き去り事故や、乗用車での乳幼児の置き去り事故がないよう、大阪府の補助金を活用した置き去り防止装置を整備、子どもたち自身が鳴らす「たすけてブザー」も付けて対策した。 A A
保護者の満足度の把握 行事のあとは、保護者からお手紙での感激のメッセージをいただけた。絵画製作の様子を動画配信するなどしたことも好評であった。 A A
教育内容・方法 五領域という学びの柱にギルフォード、モンテッソーリ、ピラミーデを加え、アクティブラーニングの学びで小学校への接続をスムーズにし土台としての共生社会を生きるための考え方を身につけつけるとともに、プログラミングの思考の基礎を培う実践活動を実施した。 A A
体験の重視 園外へできる限り多く出て、自然にふれあうことを重視した。また、ピラミーデによる環境へのアプローチは、年々深化させてきたが、園での体験が園の外での体験に関心を持つきっかけとできるよう、おうちでの経験にも目を向けるように言葉をかけてきた。 A A

4、学校評価の具体的な目標や計画の総合的な評価結果

結果 理由
A ギルフォード SI 教育協会代表理事 白濱先生
「知能教育の土台である、園児の人格を尊重すること、ほめて育てるという方針はやがて共生社会という考えに繋がっていきます。今年度は知能教育指導の現場研修もでき、その中でピラミーデやプログラミングなど他の教育の良い影響が出ていて、よく理念に基づいて実践されていると感じました。」

5、今後取り組むべき課題

課題 具体的な取り組み方法
コロナ対応の終わりに向けて 今年度も、各クラス担任が様々な領域で研究を重ね、研鑽を積んでまいりました。
研究内容は、文科省の5 領域に加えて、ピラミーデを中心に、試行錯誤を楽しみながら学びへとつなげる遊びにコロナや他の感染症についても広がりやすい状況にあることに注意しながら少しづつ日常を取り戻しながら実践していきます。
専門的指導 専門家の方々のご指導を今年も仰ぐことができました。絵画での、二科会・井上 裕義先生、星の子アートクラブの今川先生や東京から鈴石弘之先生にお越しいただき、対面での指導を頂けました。英語、体操やダンス 、プールのインストラクターや陶芸も専門の先生が指導方法を工夫熟慮して、積極的に楽しんで参加させる工夫でご指導いただけました。
アクティブラーニング・
プログラミング教育
アクティブラーニングの実践はコーチングの指導法の学びにより充実してきましたが、今後はさらにプログラミング教育などの研究実践を深める必要があると考えています。具体的には、iPadの更なる活用です。小学校への接続としても大切なアイテムの有効な活用実践と共に、専門家のアドバイスをいただきながら、学術科目統合カリキュラムSTEAM(Science ・Technology・Engineering・Art・Mathematics 教育理念を実践していく必要があります。

6、学校関係者評価委員会の意見

毎年、ほめて育てるをモットーに掲げ、また、それを実践されていることに敬意を表します。
子どもたちの状況、社会の変化が、誠に目まぐるしく変わる昨今で、高い理想を掲げ頑張っていると感じています。これからどんどん、予想のつかない世界が広がるでしょうけれど、その中で、子どもたちが、自分に自信を持ち、周りを大切にして、共生社会を作り上げていけるよう、知能、情操をはぐくんでいただけるよう、今後とも努力していただきたいと思います。

7、学校関係者評価として

  • 令和5年度
    E.T F.K F.Y F.E F.S

  • 令和5年度
    S.A

8、財務状況(別紙 監査報告書をご覧ください)

公認会計士監査により、適正に運営されていると認められている。