内山永久寺跡(天理市)
内山永久寺は平安時代後期建立の寺院。本尊を阿弥陀如来とし、江戸時代の『大和名所図会』には広々とした境内に立つ本堂、八角多宝塔といった堂塔や庭園が描かれています。松尾芭蕉もここを訪れ、満開の桜に感動した句を詠みました(石碑あり)。その後、明治の廃仏毀釈で廃寺の運命となりました。
現在は庭園にあった池が残り、春になると大きく枝を伸ばした桜の木々が池を覆うように花盛りを迎えます。花見や桜をカメラに収めようと多くの人が訪れますが、住民の迷惑にならないように配慮をお願いします。
〒632-0032 奈良県天理市杣之内町
富雄川(大和郡山市)
大和郡山市の富雄川流域には一部桜並木があります。おすすめは慈光院の東エリアで、富雄川の右岸に桜が並び、所々で菜の花との競演も見られます。また、奈良まほろばサイクリング(ならクル)の「C7せんとの道ルート」が河川敷に整備されていて、サイクリングや散策と一緒に花見が楽しめます。
〒639-1042 奈良県大和郡山市小泉町
鰻堀池(大和郡山市)
鰻堀池は、かつての郡山城の外堀を利用した親水公園として整備されています。同じく桜の名所である郡山城のお花見帰りに寄り道することをおすすめします(郡山城から徒歩約5分)。遊歩道に沿って桜並木があり、水上に突き出た橋状の通路もつい渡りたくなってしまいます。児童公園が隣接しているからか、子どもたちの遊び場にもなっています。すぐ東の鷺池にも桜並木があり、春の散歩に最適なスポットです。
〒639-1011 奈良県大和郡山市城内町
柳生の里(奈良市)
徳川将軍家にも指南した剣豪として知られる柳生一族の里。1971年のNHK大河ドラマの舞台になったこともありますが、最近では人気漫画「鬼滅の刃」に出てくる巨石にそっくりな「柳生一刀石」も話題になっています。桜は柳生の中心エリア各所にありますが、おすすめは旧柳生藩陣屋跡。史跡公園として整備されているため、花見が気軽に楽しめます。なお、ここに掲載した写真は、国道369号沿いを流れる打滝川から旧柳生藩陣屋跡がある丘を見上げたシーンです。
〒630-1237 奈良県奈良市柳生町339
唐古・鍵遺跡にある農業溜め池(田原本町)
弥生時代の環濠集落遺跡「唐古・鍵遺跡 史跡公園」内にある農業用溜め池。古代を連想させるユニークなデザインの復元楼閣がシンボルになっていますが、溜め池の周囲をぐるりと桜並木が囲んでいます。広々とした公園内で、桜のトンネルを歩いたり、遺跡を見学したり、お弁当を楽しんだり、東に見える“青垣”の山々を眺めたり、のどかな春時間を過ごせます。国道24号を挟んで西にある道の駅「レスティ唐古・鍵」も立ち寄りたいスポットです。
〒636-0226 奈良県田原本町唐古
高取城跡(高取町)
標高584mの高取山山頂一帯にあった城跡。記録では、元弘2年(1332年)築城、明治6年(1873年)廃城。不落にして美観を備えた城郭だったことが知られ、「日本最強の山城」と称えられることもあります。現在は天守や楼閣などは残っていませんが、高さ10mほどのスケールでそびえる本丸・二ノ丸の石垣は見ごたえがあります。本丸・二ノ丸までは山道を登ってこなければなりませんが、周辺に咲き誇る桜を見ると、疲れがゆっくり癒されていきます。秋の紅葉もすばらしく、年間を通して多くのハイカーを魅了しています。
〒635-0101 奈良県高取町高取
モデルコース:奈良ぶらぶらハイキング「最強の山城を称される高取城跡へ登ろう」
柳田川(御所市)
JR・近鉄「御所」駅から南へ徒歩約3分、両岸に桜並木が続く柳田川があります。川幅が広くない分、左右の桜が接近し、満開の季節は密度の濃い花見が楽しめそうです。最近、流域が整備され、階段を下って、川岸の遊歩道に出られます。下から見上げる桜も豪勢でしょう。柳田川は少し下流で葛城川に合流します。今度は葛城川を下っていくと、御所市役所があり、その先の葛城公園も柳田川とあわせて、桜のお花見スポットとして、地元住民らに親しまれています。
〒639-2305 奈良県御所市柳田町
「奈良の絶景お花見スポット その3」はこちら
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