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龍王の滝(奈良市)

役行者が修行をしたと伝わる、月ヶ瀬にある小さな滝。滑り下る流れが白龍のように見えます。

奈良市から梅の名所・月ヶ瀬に向かう道中、名張川がようやく見えてきたあたりに、名張川へと注ぐ小さな谷川があります。大きな灯篭が立っているところが、龍王の滝へ至る歩道の入り口です。入り口の案内板には「役の小角(※役行者のこと)修業の地」「興原遠江守修業の地」「保元の乱の落人 左大臣藤原頼長公の遺跡」と書かれています。

 

言い伝えによると、ここの龍王の滝は、修験道の祖・役行者(えんのぎょうじゃ)が修行の場にしていた滝だといいます。白龍が現れたともされ、それがこの滝の名の由来になっているようです。

 

入り口から、足元が固められた歩道(ただし、雨天時は足元にご注意を)を約3分。階段を越えたあたりから、滝が放散する飛沫や冷気が感じられます。滝には、縄が渡してあり、地元の人々が龍王(龍神)を崇め祀る思いが表れています。

 

落差5mほどと小さな滝ですが、1段落ち、小さくまた1段、さらに小さくまた1段…と流れ下っていく様は、上から見ると、まさに白龍のように見えるだろうと想像できます。

 

滝に向き合うと、涼やかな“風”を感じます。しばらくその風に当たり、深呼吸をすませて、来た道を戻りましょう。


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