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馬鍬淵(まぐわぶち)(平群町)

滝や早瀬が連続する竜田川の渓谷。奈良県景観資産に登録されています。

国道168号沿いの平群北公園の裏から竜田川沿いに設けられた遊歩道を進むと、竜田川が流れの向きを変え、水音を立てている箇所に出ます。のぞき込むと、川が数メートルの滝状になって落ちる淵は色が濃く、見るからに深そうです。この一帯は滝や早瀬が連続し、古くから渓谷美を成すスポットでした。

 

その昔、農家が「馬鍬」を引かせて田畑を耕し終えた牛と川の瀬に入り、洗おうとしたとき、急流に流され、馬鍬と牛は二度とあがってこなかった―と言い伝えられ、また、馬鍬と牛を引き込んだのは、川の流れではなく、カッパだという話もあります。

 

今では遊歩道やテラス状になったエリアから淵を眺めることができ、特に紅葉の季節の渓谷美は絶景です。

 

ただし、くれぐれも淵に入ろうとしたり、釣り糸を垂れたり、ものを投げたりしないように。何者かに引っ張り込まれるかもしれません。


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