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みとりい池園地(奈良公園)

ちょっと寄り道してほしい奈良公園の隠れた名所。おすすめは春~初夏、秋。サクラや黄葉、紅葉が映えます。

奈良の観光の中心地といえば、奈良公園。東大寺や興福寺、春日大社などの世界遺産「古都奈良の文化財」があり、若草山が望め、シカに鹿せんべいをあげるなどして遊べます。

 

奈良公園には「園地」と呼ばれるエリアがいくつかあり(登大路園地、春日野園地、浮雲園地など)、その中で観光客があまり目立たない園地が「みとりい池園地」です。

 

近鉄奈良駅から東大寺方面へ向かうと、大きな交差点があり、歩行者は地下通路を通行します。その交差点の北東に隣接するのが、みとりい池園地で、江戸時代に奈良と京都を結ぶ「京街道」と呼ばれた国道369号沿いにあります。

 

名の由来は、かつてここから春日大社の一之鳥居が見えたことから「見鳥居」と呼ばれるようになったとか。池はこぢんまりとしており、時々、シカの家族がちらほらとやって来ます。

 

園地にはサクラ(ナラノココノエザクラ)や藤、イチョウ、カエデなどが植わり、春~秋にかけて、花や緑に彩られます。おすすめは、イチョウの落葉時期。黄金色のじゅうたんが広がる、名物スポットです。

 

また、園地は室町時代に記された文献で奈良の風光明媚な名所「南都八景」のうち、「雲居坂雨」「轟橋旅人」の2景の碑が建っています。雲居坂は園地沿いに南へ行けば上り、北へ行けば下る坂を指し、轟橋は池から流れ出る小川に架けられていた橋で、今では歩道の石敷に名残を見つけることができます。

 

東大寺・春日大社・奈良国立博物館などへ行く際、まっすぐ行って帰るのは、ちょっともったいない。一歩、寄り道をしてみませんか。


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