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宮滝遺跡(吉野町)

【国指定史跡】古代・吉野宮の跡。壬申の乱・大海人皇子軍挙兵の地。

吉野町宮滝の集落にある遺跡です。飛鳥に都が置かれた時代、時の斉明天皇が離宮として造営した吉野宮の跡だとみられています。吉野宮の遺構や遺物のほか、それより以前、縄文時代の土器も出土しています。

 

これまでの発掘調査では、縄文時代にここで暮らした人々が吉野川下流域の人々とも交流を持っていたこと、弥生時代になっても稲作を積極的に行っていなかったこと、平安時代や江戸時代の遺物も見つかっていること…など、いくつもの時代の特徴を含んだ遺跡であることがわかっています。

 

古代日本最大の戦乱とされる壬申の乱(672年)では、吉野宮を造営した斉明天皇の子で、天智天皇の弟である大海人皇子(後の天武天皇)がここで、天智天皇の子・大友皇子を相手に挙兵しました。

 

壬申の乱に勝利した大海人皇子は天武天皇として即位。その妻で、後の持統天皇も吉野宮へたびたび行幸していたことが『日本書紀』にみられます。

 

宮滝遺跡の解説板が立つ場所から集落内を徒歩約5分、吉野川に架かる「柴橋」の近くにも「史跡 宮滝遺跡」と刻まれた石碑があり、また柴橋からは風光明媚な吉野川の清流・奇岩を眺めることができます。

 

宮滝遺跡から発掘された遺物などは、北へ徒歩約5分の「吉野歴史資料館」に展示されています。


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