【11月1日「紅茶の日」】
ほっと和ませてくれる飲み物・紅茶。産地や味にこだわりのあるファンも多いのはないでしょうか。日本紅茶協会によると、江戸時代に海難漂流の末、ロシアに流れ着いた大黒屋光太夫ら一行が、1791年11月、ロシアの女帝に謁見した際、茶会に招かれました。光太夫は外国の公式な茶会で紅茶を飲んだ最初の日本人とされ、これにちなんで、紅茶の日が11月1日に定まりました。
奈良県では奈良市田原や月ヶ瀬、山添村などで茶葉が生産されていますが、もちろん、奈良県産の紅茶もあります。緑茶、ウーロン茶、紅茶などは、いずれも同じ茶の葉です。違いは、製造時の発酵度。不発酵なものが緑茶で、半発酵のものがウーロン茶、完全に発酵させたものが紅茶になります。
【11月1日「すしの日」】
奈良時代に発祥し、現代でも日本人の多くが好きな、すし。奈良には誇るべき「柿の葉すし」があります。そのすし文化やお米、ネタとなる魚などに感謝する日として、1961年に制定されました。
なぜ、11月1日なのか。
歌舞伎の「義経千本桜」の中に「鮓屋(すしや)の段」があります。登場する鮓屋の弥助は、実は壇ノ浦の戦いで敗れた平維盛(これもり)で、鮓屋に身を寄せ、やがて鮓職人として生きていく決心をします。その維盛が、弥助と改名した日が11月1日なのです。その鮓屋は、奈良県下市町にあり、1180年代創業という唯一無比の老舗です。
ちなみに、2017年の調査統計では、都道府県民1人当たりのすし消費量(外食、1皿2貫換算)で奈良県は全国4位(1位は石川県、2位は滋賀県、3位は静岡県)。全国平均36.7皿を上回る59.9皿を食べている結果でした。
【11月3日「文具の日」】
11月3日は「文化の日」です。1946年のこの日、戦争放棄・恒久平和を宣言した日本国憲法が公布されました。「文化の日」には、「自由と平和を愛し、文化をすすめる日」という意味が込められています。その同日、文化と文具は切っても切り離せないものであり、「歴史的に同じ意味を持ってきた」として、1987年、東京都文具事務用品商業組合などが「文具の日」を制定しました。
墨、筆、木簡、そして正倉院に納められている日本製最古の紙、等々。日本の歴史と文化を記録してきた「文具」の数々は、大陸から奈良にもたらされ、あるいは奈良で独自に改良・発展し、広まっていったのでしょう。
文具を扱う店に行くと、子ども時代にはなかった色や形状、使い方、あらゆる面で進化した文具にわくわくさせられるオトナも少なくありません。勉強や仕事がはかどる、お気に入りの文具を探しに行きましょう。
【11月7日「あられ・おせんべいの日」 ※毎年立冬の日】
1985年に全国米菓工業組合が制定した日。あられやせんべいの原材料は、お米。その年の新米が食べられる時期、あられやせんべいも味わってほしいとの願いが込められています。
奈良で最も有名なせんべいと言えば、「鹿せんべい」ですが、こちらの原材料は米ぬかと小麦粉。その名の通り、鹿専用なので、おやつに食べないように(食べても無害ですが、“食品”ではないため消費期限などが定められていません)。人がちゃんと、おいしく食べられる、あられやせんべいは奈良にもいろいろ。お土産に探してみてください。
【11月10日「技能の日」】
厚生労働省は、11月を職業能力開発促進月間とし、特に11月10日を「技能の日」と定めています。1970年にアジアで初めて日本で開催された技能五輪国際大会の開会式が行われた日です。職業能力開発にからむ行事や啓発が各地で行われ、技能五輪全国大会や卓越した技能者(現代の名工)の表彰式が開催されるのも、11月です。
奈良においては、特別な技能を必要とする伝統工芸品があり、高山茶筌(ちゃせん)、奈良筆、奈良墨が国指定、赤膚焼(あかはだやき)、鹿角細工、奈良団扇(うちわ)、奈良晒(さらし)、吉野手漉き和紙などが県指定されています。
奈良伝統工芸品「赤膚焼」はコチラ
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