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大和の酒蔵めぐり①  今西酒造株式会社

日本酒の発祥地とされる奈良には、いい酒が育つ“土壌”があります。そんな奈良の酒蔵めぐりのおはなし。

酒造りの神様に見守られて

 

 

 

国造りの神様であり、酒造りも司る大物主大神をご祭神とする大神神社(桜井市)の御神体・三輪山の西側ふもと。日本酒の聖地と呼べる地に今西酒造があります。

 

万治3年創業というから、実に350余年。歴史の重みを感じる酒は「三諸杉(みむろすぎ)」の商標で全国に浸透しています。古来、三輪山が「三諸山」と呼ばれていたこと、三輪山では杉に神様が宿るとされていることがその名の由来だとか。

 

本店の軒先には、大神神社から賜った造り酒屋のシンボル「志るしの杉玉」が吊られています。毎年11月14日、大神神社に全国から蔵元・杜氏が集まり、「醸造祈願祭(酒まつり)」が行われ、その祭事の後、杉玉が酒蔵などへ送られます。

 

 

一滴に精魂を込める

 

 

一樽、一桶、一本の小仕込みを旨とする今西酒造の酒造り。三輪山の伏流水と、酒造好適米の露葉風や山田錦を頼りに、杜氏たちは伝統と技を守り抜いて、酒に精魂を込めていきます。

 

酒米は和窯を使って甑(こしき)で蒸し、その蒸し米と伏流水、麹(こうじ)を混ぜた中で酵母菌を培養します。さらに三段仕込みを行い、清酒が生まれます。

 

清酒は飲み頃になるまで、ゆっくりと貯蔵されます。期間は長いものでは約10年にも及びます。時が流れていくのを静かに待つお酒。低温でじっくりと熟成されることで、渋みが取れたまろやかな味わいになります。

 

じっくりたいせつに仕込まれたお酒は一滴一滴感じてほしいお酒です。

 

 

絶品!酒粕カレー

 

 

「三諸杉」の“副産物”として人気なのが、酒粕です。前述の三段仕込みでできた醪(もろみ)から新酒を搾った後に得られる酒粕は香りと旨みが生きてにじみ出てくる逸品。料理の幅が広がると地元ではちょっとした話題になっています。

 

さらに、その酒粕をふんだんに使った「三諸杉カレー」にも興味津々。風味はもちろん、牛肉がほろほろと柔らかく、日本酒ファンも、日本酒はちょっと…という人もはまるカレーです。

 

◎利き酒体験の情報

利き酒体験では数種類のお酒を体験。

季節限定酒や酒蔵限定酒など、そのとき、その場所でしか出会えない酒にご注目を。

場所:今西酒造 〒633-0001 奈良県桜井市三輪510

実施期間:通年

定休日:不定休

時間:10~17時

所要時間:30分~1時間

人数:2~50名

予約:0744-42-6022(9~17時)