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法輪寺(斑鳩町)

秀麗な三重塔。

【法輪寺(ほうりんじ)】

 

推古30年(622年)聖徳太子の病気平癒を願い、子の山背大兄王(やましろのおおえのおう)と孫の由義王(ゆぎおう)が建立したと伝わりますが、天智9年(670年)の法隆寺全焼の後、百済の開法師・円明師・下氷新物(しもひしんもつ)らによって建立されたとの説もあります。聖徳太子が飛鳥より3つの井戸を移したとされることが、法輪寺が位置する地名“三井”の起こりとなっており、この土地の名から「三井寺(みいでら)」とも呼ばれています。

 

法輪寺の三重塔は、法隆寺の五重塔、法起寺の三重塔と共に“斑鳩三塔”と呼ばれ、国宝にも指定されていましたが、昭和19年(1944年)7月21日に落雷で焼失してしまいます。全焼したために塔は国宝の指定を解除され、独力で多額の資金を要する再建は困難を極めましたが、ご住職二代にわたる努力により、また幸田露伴の娘で作家の幸田文(こうだあや)をはじめ全国の方々の支援によって、昭和50年(1975年)に現在の塔が再建されました。焼失前に行われた解体修理の際に作成された図面を元に、創建当初と同じ場所に同じ姿で蘇った現在の塔には、旧塔焼失時に救われた仏舎利が納められ、初層には釈迦如来坐像と四天王像が安置されています。

 

重要文化財:薬師如来坐像(ご本尊)/虚空蔵菩薩立像/十一面観音菩薩立像/弥勒菩薩立像/地蔵菩薩立像/吉祥天立像 他

 

<主な年中行事>
◎2月3日 星祭り
◎2月15日 新春妙見護摩祈祷(秘仏妙見菩薩像特別開扉)
◎4月15日 妙見会式(秘仏妙見菩薩像・天井星曼荼羅特別開扉)
◎11月1日~7日 秋季特別展(寺宝特別公開)

 

<関連リンク>
◎奈良の塔をめぐる

◎世界遺産「法隆寺地域の仏教建造物」拝観コース