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奈良の名山を登る 倶留尊山(曽爾村)

曽爾高原だけじゃもったいない。尾根から岩だらけの坂にチャレンジして、1000m超の倶留尊山へ。尾根道から眺望するススキ原や山並みは爽快。風光明媚な山登りを楽しめる、難易度中低位(ならぶら調べ)の山です。

標高1037.6mの山頂を奈良県曽爾村と三重県美杉村で分け合う倶留尊山。「倶留尊」は、「くろそ」と読み、山の近くに祀られる石仏の呼び名から付けられたと言われています。

 

三重県側は岩壁が荒々しくそそり立っていますが、曽爾村側は裾野が大きく広がり、ススキ原で有名な曽爾高原として、多くの観光客やハイカーらが訪れるスポットになっています。

 

倶留尊山の一番の楽しみ方は、やはり「登る」でしょう。曽爾高原から尾根に出て、振り返れば、鉢状の裾野が広がり、その向こうに古光山や鎧岳・兜岳などの山並みを眺望できます。季節が夏~秋だと、緑~金色銀色のススキ原が絶景を見せてくれるはずです。

 

尾根を進むと、途中から広葉樹・針葉樹が入り混じる樹林帯に入ります。しばらく行くと、入山料の徴収箱があるので(倶留尊山は私有の管理地です)、ちゃんと入山料を投入しましょう。

 

視界が開けたところは、「二本ボソ」と呼ばれる地点。最高点?と思われがちですが、倶留尊山の頂上は、そこからさらに下って、鞍部を進み、最後は岩が露出して「崖」と言いたくなる急坂を登ったところにあります。

 

頂上部は木立に囲まれ、360度見渡す限り絶景~というわけにはいきませんが、広さは十分で、腰を下ろしてお弁当を食べたくなります。広葉樹主体の雑木林なので、秋は錦に色づくでしょう。紅葉の倶留尊山は二本ボソから鑑賞するのがおすすめです。

 

曽爾高原と比べると、地味な印象はぬぐえませんが、倶留尊山は曽爾高原から尾根続きの主峰です。体力と装備、時間に余裕があるなら、曽爾高原で満足せず、倶留尊山への登頂に挑戦してみてください。

 

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