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【観世能楽発祥の地】面塚(川西町)

観阿弥・世阿弥父子によって、日本伝統芸能「能楽」の観世流が発祥した地

能楽の流派の代表的なもののひとつに観世流があります。

 

室町時代に始まる観世流は、流祖である観阿弥と能を大成した世阿弥父子が、現在の川西町にあった大和猿楽四座のひとつ「結崎座」を拠にして興しました。

 

伝承によると、室町時代のある日、空から「翁の能面とネギ種」が降ってきました。村人たちは、それらは何か重大な意味があると話し合い、能面を埋め、ネギを植えたということです(ネギは現在、大和野菜として知られる「結崎ネブカ」として名物になっています)。

 

そして史実として、観阿弥、世阿弥が結崎に移ってきて、春日大社や興福寺の能に参勤しながら芸道に励み、後に室町幕府三代将軍足利義満に見いだされ、能の極みへと達していったのです。

 

現地には、昭和11年に観世流24世宗家左近師の筆跡で「面塚」「観世発祥の地」の碑が建てられ(現在、元の位置より約10メートル移設)、また、現在「結崎面塚公園」として整備されています。碑の周囲の玉垣の刻銘を見るだけでも、能にとってここが最重要所であることが伝わってきます。


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